2019年4月23日火曜日

スポーツとCX (CX DIVE 2019 その2)

4月17日 CX DIVE 2019 のレポートその2。「スポーツとCXのこれから」を取り上げる。

実は、3月に「スポーツの可能性と新しい観戦体験 athlte port-D ファイナルイベント」 というイベントがあって、  為末大氏、フェンシングの太田雄貴氏、ハンドボール協会の湧永寛仁氏、ダンス界からカリスマカンタロー氏ら多彩な登壇者の対談を聞いてきた。ここではフェンシングの新しい見せ方、ダンス業界がバトル形式でファンを売やしてきたことなど、新しい取り組みがいろいろ聞けて刺激になった。

今回のセッションもそのイベントと関連性が高く、期待して臨んだ。

登壇者は次の皆さん。

  • 葦原 一正 (B.LEAGUE 事務局長)
  • 杉本 渉 (Jリーグデジタル コミュニケーション戦略部 部長)
  • 池田 憲士郎 (Vリーグ ヴォレアス北海道 代表取締役)
池田氏はもともとバレーボールの選手であったが、球団経営は門外漢。地元旭川が元気がないのでバレーボールチームを立ち上げた。VリーグはJリーグや新興のBリーグと比べメディア露出が少なく、地味な印象を受ける。その中でビジュアルに力を入れており圧倒的な存在感を出している。相場を知らないためチケットも高額に設定していて、言わば新参者の破壊者だ。「嫌われてないですか」という質問に「嫌われてます」と答えていた。

杉本氏はもともとYahoo!でスポーツナビをやっていた人で、Jリーグに来てオウンドメシアおよびアプリを開発運営している。

葦原氏のBリーグは、2015年に立ち上がったばかり。成長率が高い。今のところマーケティングに関しては「普通」という。ただしガバナンスには力を入れているという。

さてスポーツとCXの関係だが、「観戦が体験」ということで一致していた。そもそもスポーツは感動するものちうことで、その場に来てくれればわかる、ということである。「どうやれば観に来てくれるか」が課題で、現在は人に誘われてくるということが多いため、抽選でペアチケットをプレゼントすることなどが取り組みとしてある。

見てもらえばわかる、というのは先日のイベントのフェンシングなどと違うところだろう。サッカーもバレーボールも、皆学校で試合をしたことがあり、ルールもすごいプレーもわかる。一方、フェンシングではそれがわからないため、選手の動きの意味をビジュアライゼーションで理解できるようにしている。


また、ルールがわかりやすい新しい種目を開発していて、新しい正式種目に加えたいということであった。

ハンドボールでは、選手を自動追尾するカメラを導入して全部撮っている。好きな選手だけを注目してみたり、俯瞰してみることができるとのこと。

ダンスは、コンテストから1対1バトルで人気が広がり、さらに今ではTikTokですそ野が広がっている。

今回出たメジャースポーツでは、このような取り組みは必要がないのかもしれない。しかし、2部3部リーグでも地元に定着している海外と比べると、まだ裾野を広げる余地があると思う。キーになるのは観戦以外の体験ではないか。選手一人一人の物語にフォーカスをあてたり、ダンスのように皆が参加したくなる取り組みに開拓の余地があると思う。


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