2019年4月7日日曜日

TEAMZ BLOCKCHAIN SUMMIT 2019 Day 1

TEAMZ BLOCKCHAIN SUMMIT 2019 の 1Day Passを貰ったので、初日の4月6日に行ってきた。ブロックチェーンに関しては専門外で、純粋に勉強が目的になる。

今回、様々な応用、ビジネス事例、プライバシー、セキュリティ、法的な問題など、話題がぎゅっと詰められていて濃度の高いイベントだった。30分のパネルディスカッションが6本も入れてある。通常のイベントではパネルディスカッションは1時間から90分くらいあるが、その半分以上はパネリストの個人発表で埋められているので、純粋にディスカッション部分を切り出した形式はなかなかいいものだと思った。通常ある会場からの質問も、的外れのものであったり、質問じゃなくて自分の意見を言いたい人が出たりと、あまりうまくいかないことも多いので、今回それがないのも濃度が高いことに貢献していると思う。

以下、その中で気になったものをメモ。

パネルディスカッション:ブロックチェーン業界においてイーロン・マスクのような"超人"は必要か?日本の大手企業からみるブロックチェーンの新しい動向

登壇者は、日本オラクル大橋雅人氏、マイクロソフト西脇資哲氏、日本IBM 平山毅氏、富士通総研 松本泰明氏、LINE砂金信一郎氏。ブロックチェーンの可能性、日本の課題などのお題の後、最後に「なぜイーロンマスクか? そういう存在がいるのかいないのか?」の話になった。西脇氏「IT系のイベントにはスーツ族が多い。今日この参加者はちょっと違う。この中から出てくるのでは出てくるのではないか」、大橋氏「だれかがやるのではなくあなたがそうなってほしい」、砂金氏「LINEから、LINEのコミュニティから出てほしい。スマートコントラクトを使って」というお話に共感をもった。

MARK.SPACE 原田氏

皆が集まって日常活動を行うVR空間を提供する。人と会ったり、授業を受けたり、買い物をしたりできる。自分の体形を再現したアバターを使って試着したりできる。ビジネスモデルとしては、プラットフォーマーとして事業を行う。VR空間の土地を売ったり、VR空間上の取引で手数料をもらう。

この話を聞いて思い出すのは、セカンドライフ。当時は話題になって、大手企業もこぞって仮想空間にお店を出したりしていたが、いつの間にかしぼんだ。ここからどういう教訓を得るのか考えておいた方が良い。

ラリー・サンガー氏
Decentralize Social  Media - Wikipedia 共同創業者、Everipedia CIO ラリー・サンガー氏

ソーシャルメディア企業は、顧客のデータを保有する一方、エクスポートを提供しないことで顧客が自分自身のデータを用いることを制限している。これに対してソーシャルメディアを分散化させる。ここでは個々の投稿はマイクロポストという。標準プロトコルを用いて囲い込みを避ける。Twitterのジャック・ドーシーに話をしたら、全面的に同意を得たとのこと。

Wikipedia の創業者が、今はそのDapp (分散アプリ) 版 Everipedia に取り組んでいるのが面白い。Wikipediaにある課題のひとつ書き換え合戦なども、ブロックチェーンで解決できるのだろうと思う。

森氏
アジア発の次世代型グローバルエンタメプロジェクト - Z-POP DREAM創業者 亀島 則充氏、CTO 森氏

Z-Pop は、世界7地域からオーディションを行い、ファンが投票して、投票で残った候補者を売り出す。2018/08-09 リクルートを行い、2019/02 男性グループZBoysと女性グループZGirlsがデビューした。

単に新しいタレントを発掘するだけのものではない。ファンがタレントを育てるプロセスを作っている。ファンにタレントを育てるパワーを与える。森氏が語るキーワードはPower & Love だ。これはこれまでの音楽業界に対する破壊的改革になる。

パネルディスカッション: WHICH DAPP IS DAPPER? -技術とは-

パネルディスカッション
画面に表示されていたテーマは「Stop Talking Profit, Blockchain Can Change The World」*。仮想通貨以外でブロックチェーンの応用で注目されるものが話し合われた。特に、Canaan Creative の Kevin Shao 氏が「ブロックチェーンでスタートアップや小さい企業でも資金集めができるようになる」 という話は、3月のAbeja SIX 2019 でのCAMPFIRE 家入一真氏のビジョンと同じ方向と思った。
* これは本当は2日目にあるディスカッションのテーマだったんですね。なんらかの間違いであがっていたのでしょう。

今回、ツイッターでの投稿にハッシュタグ #TEAMZSummit2019 をつけると、パネルディスカッション時などにスクリーンに投影される (パネリストの発言と異なる話題のツイートが表示されるのでパネルディスカッション時は避けた方がよかった)。なぜか妙な翻訳が入っていて、アカウント名 "R.Yoshihiro Ueda" の ”Yoshihiro" が「義弘」と変換されていた。これはまあ仕方がないとして、「家入さんのビジョン」が「家入さんのビジネス」になっていたのは謎。

今度初めて知った用語もいくつもあった。メモを取りながら検索していた。
  • Dapp: 分散アプリケーション
  • Tx: トランザクション
  • スマートコントラクト: 仲介者を介さず、条件が整うだけで契約が実行できる仕組み。
  • STO: Security Token Offering。仮想通貨と違って実際の資産的価値のあるものと結びついている
  • IEO: Initial Exchange Offering。資金調達の仕組み

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